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【金沢1】古家物件ツアー 一件目

古家物件ツアー 金沢のはじまり

さて金沢の物件ツアーである。当日は新幹線到着が十二時五一分で、集合が十三時なので時間的にかなりぎりぎりだった。新幹線を降りると富山エリアの再生士のOさんから電話がかかってきて、いまどこですか? 集合場所わかりますかと聞かれる。「いま新幹線のホームです。向かってます」そう伝え、急足でホームの階段を駆けおりる。

今回は金沢エリアでKさんの本拠地なので、富山エリア担当のOさんは参加していない。あくまで自分との連絡係で電話してきたのだ。おそらくKさんから「アイツが来てない。連絡しろ」といわれたのだろう。まったくもって、せっかちな人たちだ。

北國銀行の本店前にはたどり着いたはいいが、肝心の集合場所がわからない。ロビー集合となっているが、ロビーが広すぎる。ぐるっと一周して、ようやく参加者たちを見つけた。今回は女性一名と男性一名、両名とも投資プランナーの方だった。男性の方は三ヶ月連続の金沢ツアー参加しているらしい。そんなにいい物件あるの? と訝しげにおもうけど、詮索は禁物。なにがいいかは人それぞれだ。

そして、くだんのKさんである。いつもの調子で元気そうにしゃべっている。大阪弁で軽くいじってくるので適度にいなす。ちなみに自分は前回富山ツアーのときは一般会員だったが、今回から投資プランナーとして参加する。


正直なところ今回の目的は金沢の家調査であり、買付ではない。高岡で一件買付してるので、買付が通った場合、二件目を買うほどの余裕がなくなる。なので高岡の買付が通らなかったらとき、金沢で古家物件を買ってもいいかなというスタンスだ。予備の候補地の事前調査といったところ。

で──。
前回で高岡で家の特徴をつかんだので、金沢の家の特徴はまたそれと違うのかなと想像をふくらませている。北陸特有のがっちりした構えではなく、金沢はそれなりに大きな都市だ。だから文化がちがう。それがどういうかたちで家に影響するのか、それを探っていきたい。

金沢 一件目

金沢駅は、金沢城から離れた場所に設置されている。よくある話だが、鉄道を敷くときにお城の近くが敬遠されたのだとおもう。当時は蒸気機関車で石炭によって蒸気を沸騰させるから、列車を走らせるとなると黒煙がでる。黒煙がでれば近くにすむ住民から苦情がでるし、それがお城の近くにいる人たちならなおさらだろう。
中心地からある程度離れた場所に駅をつくるというのは、当時はよくあることだった。いつの時代も最新技術は冷たい仕打ちにあう。

金沢城は浅野川と犀川にあいだに挟まれた台地の先端に位置していて、台地のうえは城の防御上、重要な施設が敷かれいる。それが明治になると城の施設が払い下げとなった。台地のうえに県の建物や学校、病院が多いのはその名残りだ。なにがいいたいかというと台地のうえは町民の街ではない。武家社会の論理でつくられている。今回むかう寺町は金沢城下でもなければ、金沢城を構成する台地にもない。金沢城をかこむ天然の堀──犀川、その外側にある段丘のうえにある。

いざ内見

ということで、一件目のエリアは寺町にむかう。金沢市街では住宅が多いエリアとして知られている。寺町に住んでいるというと、市街地から離れているけどちかくていいねという評価になる。

聞けば、一件目は売主さんがまだお住まい中だという。他人が生活している空間に、投資家がドヤドヤと足を踏み入れていく。なんだかいたたまれない気持ちになる。当然のことながら非常に内見しにくい。どこまで触っていいのかわからない。

物件の状態は良好で、お風呂と洗面台はあたらしく近年リフォームしたらしく、交換の必要はない。古家というより中古戸建になので、リフォーム代もそこまで高くならずに済む。立地もよいので入居付けにも困らないはずだ。ただこのあたりは住宅街なので、競合となる物件も相当数ある。賃貸需要はあるけどなかなか決まらない。そういう事態に陥った場合、家賃の上限を狙うのがむずかしくなる。利回り重視だと、旨味がないかもとおもう。もちろんそんなこと売主さんのまえでは話せない。

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