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【富山8】古家物件ツアー 三件目

いざ三件目

三件目の物件へとむかう車中の会話から、だんだんとKさんの素性がわかってきた。株式会社カラーズバリューは全古協が認定するリフォーム店なのだが、金沢に支店があってその支店長をつとめるのがKさんなのだ。かつKさんは、全古協の金沢エリアも担当している。金沢エリアではけっこうまえからツアーをしていて、好評を博しているという。

そしてエリア拡大するため、高岡市でも古家リフォームをはじめることになった。そういう経緯もふまえ、富山エリアはOさんの担当であるもののKさんが同行するかたちをとっている。


三件目はリフォーム済みの物件だった。オーナーさんみずから物件をみつけてきて、自主管理したいといって始めたらしい。なんて意欲的な方なんだろう。
物件は戸建というよりテラスにちかく、コンパクトな作りだった。見学したときは内装もきれいに仕上がっており、やはりリフォーム後の物件はちがうなと感心しきり。古家投資の良さが伝わってくる。これだと入居者もすぐに付くだろう。


三件目になると、もはやKさんが率先して物件を案内するようになっていた。ズカズカと部屋に入りながら、この柱がのこっているのはここに壁があったのをぶち抜いてと説明している。しきりに、ええでしょ、ええでしょといっている。Oさんはその姿を黙って見守っている。どうやら、フォロー役にまわるらしい。もはやどちらが再生士かわからない。いや、どちらも再生士なのだが。

このころになると完全に仕切りはじめたKさんと、Kさんに狙いをさだめて質問する参加者という構図になっていた。聞けば、想定家賃は五万円という。逆にいうと五万以上をねらうのはきびしいのだ。駅からすこし離れた場所だし、駐車場もないからそれくらいが妥当だろう。一人暮らしとしては十分だ。

エアコン問題


ひととおり部屋をみまわったとき、参加者から「この物件はエアコンがないですね」と質問があった。たしかにこの物件にはエアコンは付けられていなかった。でも、それはリフォーム代を下げるためではない。

思えば、実家も十年まえまではエアコンがなかった。北陸は秋が早いのでそこまでエアコンを必要としない。夏が暑くなるのは七月下旬で、お盆をすぎれば早々に秋の気配がただよう。三週間ほど暑いのを我慢すればよく、扇風機で凌げるといえばしのげる。また東京にくらべると緯度がたかく、暑いはあついが死にそうなほどではない。また湿度もひどくないので比較的すごしやすい。

逆に冬の寒さはきびしくなる。エアコンで凌げるような寒さではないし、石油ストーブもしくはファンヒーターが部屋に一個必要となる。それと居間にはこたつが欠かせない。

北陸の気候をふまえると夏のエアコンはいらないし、冬だとエアコンだけじゃ太刀打ちできない。そうなると、エアコンのバリューが下がる。逆にいうとエアコンがなくとも夏であれば扇風機があればよく、冬は石油ストーブやファンヒーターが必要となる。そうなってくると自宅にエアコンをつけるかどうかは、ちょっと微妙になってくる。もちろんあれば使うが、エアコンがなくとも不便ではない。結局のところ、エアコンを設置するかどうかは、入居者の希望次第なのだ。

この状況から、エアコンひとつとっても、東京の物件とはずいぶん考え方が異なるのがわかる。気候と生活様式のちがいが、家の設備に現れるのがおもしろい。

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